「聖の青春」の映画化(2016年秋公開)が非常に楽しみな件について
将棋って?
みなさん、将棋にご興味はあるでしょうか?
最近だとネット界隈でも目に耳にすることがある方もいらっしゃると思います。
将棋とは、2人で戦い、9×9=81マスの盤に8種類40枚の将棋駒を用いて相手の「王」を詰ませたら勝ちというボードゲームです。
更に将棋には「プロ制度」が存在し、プロ棋士と呼ばれる人たちはそれはもう大変な試験と試練を乗り越えてきた化け物揃いなんだそうです。
スポーツのプロは基本フィジカルの化け物揃いですが、将棋のプロは頭脳の化け物です。
プロ棋士の凄さを測るには、常人との差を表すのが早いかと思います。
この図をご覧ください。
(森信雄七段のサイトより転載)
こちら「詰将棋」と呼ばれる相手の「王」を詰ますパズルですが、私含めた常人は駒の動きを覚えただけでは到底解けそうにありません。
しかし、プロ棋士の先生たちはこの詰将棋を1分足らずで解いてしまいます。
とりあえず棋士の先生たちの凄さは少しでも分かって頂けたかと思います。
「東の羽生、西の村山」
そして、化け物揃いのプロ棋士の中で「天才」と称された人がいます。
1人は「羽生 善治(はぶ よしはる)」
将棋界初の7大タイトル独占を達成し、その他の記録やランキングでも1位を獲得しています。
(凄さが例えられない・・・><水泳でいうなら全泳法全距離で金メダル?みたいな感じでしょうか?)
この方の名前は将棋ファンじゃなくても聞いたことがある人がいると思います。
そして、もう一人将棋の世界で「天才」を表す言葉に出てくる人物がいます。
「東の羽生、西の村山」
彼の名は「村山 聖(むらやま さとし)」
羽生善治氏と同じ世代を生き、そして29歳という若さで夭折した棋士です。
「命懸け」という言葉で表現するのも烏滸がましいですが、将棋界のトップである「名人」という位を求め続けた人で、その生涯や人柄、実力に棋界の中でも惹かれた人が数多く存在し、今なお語り継がれる伝説の存在です。
彼は幼少期に腎臓の難病「ネフローゼ」に罹り、棋士としての最盛期には膀胱がんも併発します。
しかし決して逃げず諦めず、親元を離れての森信雄師匠との内弟子生活、病気を抱えながらのプロ生活、そしてタイトル戦を闘い抜きます。
当時「羽生世代」と呼ばれる、村山や羽生と同年代の化け物揃いの棋士たちの中でも更に傑出した人間が多く存在した当時の棋界の中で、A級(名人挑戦をかけた順位戦上位トッププロ10名のみで構成される、ヤバい階級)に在籍したことは、村山の非才さを存分に表していると思います。
そして、その生涯と軌跡を称えてか「聖の青春」という書籍が2000年に発売されています。
師匠である森信雄七段や、当時共に鎬と命を削り合った棋士たちとのエピソードが綿密に収録されています。
もしもっと村山九段のことを知りたい場合、是非読んでいただけると幸いです。
ここで、ようやくタイトルの話題ですっ。
聖の青春(映画)
ついに、村山聖の生涯を表した名著「聖の青春」が映画化されます!!!
配給:KADOKAWA
監督:森義隆
公開日:2016年秋
そして、主役である村山聖役を俳優の「松山ケンイチ」さんが務めます!!
この写真を見ただけでも俳優さんも化け物染みたプロ意識を持っていらっしゃるんだなあと感激しちゃいます!!
松山ケンイチ氏はこの撮影のために20キロも増量し、指し回しに不自然が無いよう将棋会館に通い詰めたり、同じ難病を抱えていらっしゃる方に取材しに行くなど徹底した役作りを続けたそうです。
やっぱり、村山氏の生涯を再現するためにはここまで突き詰めなくてはという思いがあったからでしょうか。
松山氏のプロ意識と村山氏の魅力がシンクロした結果なのではないかと私は考えます。
また、村山氏の最大のライバルである羽生善治(こちらはご存命です)役の東出昌大氏の画像もネットにあげられています。
こっちも似ていて本当に制作側の本気度がうかがえます!
2016年秋、ぜひ見に行きましょう!
で、将棋のファンになりましょう!!
追記:冒頭の詰将棋の解答です。
1六香、1五桂、同香、同玉、1六金、1四玉、2六桂、同桂、1五金、同玉、1六歩、1四玉、1五歩までの13手詰。
分かったかな?(私は分からない)